ARTIGIANI-MODEL_1112  

ARTIGIANI MODEL


ARTIGIANI MODEL : Le Macchine degli Artigiani Italiani-1/43レジンハンドメイドモデル※極少数限定製作品

ミッレミリア出場車を専門に手掛けるイタリアのArtigianiモデルのレジンハンドメイドモデルの御紹介です。
日本では
よく「イタリアの虫」と呼ばれることの多い、1930〜60年代のイタリアに数多く存在した(*今も一部の会社は存在する)イタリアの小規模レーシングカーメーカー、チューナー、カロッツェリア等が競い合って仕立てた当時の小排気量レーシングスポーツカーのモデル達です。

北イタリア・ブレシャをスタートする公道レースとして1927年から戦争による1941年〜46年の中断を挟んで1957年まで開催された、総距離1,000マイル=1,600Km余りを走破する"ミッレ・ミリア(*Mille Miglia)で活躍したこれら小排気量のクルマ達にイタリア人モデラー自身が深く魅せられて誕生した、極少数製作のレジン製ハンドメイドモデルがこのARTIGIANI MODEL(アルティジャーニ・モデル)です。 実車は当時のミッレ・ミリアでクラス優勝した車両も含めてレースに賭けるイタリア人の情熱が生み出したとしか言い様のない個性溢れる車達。

普段は実用車の整備や修理に追われる町の小さな自動車工場やイタリア各地に点在する小規模メーカー・チューナーが、この公道を使った大レースに出場するオーナー・ドライバー達と共に夢見、情熱と創意の限りを注ぎ込んだこれらの車は正にイタリアが誇りにする職人・アルチザン達(*Artigiani)の気概を今も見る者に強く訴えかけて来ます。

ARTIGIANI MODELが生み出すのは人と車作りが今よりずっと近かった時代ならではの、小さくてもモータースポーツの歴史に輝きを刻んだ車輌を再現した非常に珍しいモデルカーです。
いずれのモデルも当時の実車の雰囲気を彷佛させる、精密表現一辺倒の近年の量産ダイキャストモデルとは全く趣を異にする、イタリア人モデラーが原型製作からレジンボディ、細部パーツから塗装、完成品まで一点一点を一人で製作する手作りならではの味わいのある仕上がりです。 
※モデルは全て写真の木製のベース付きのみとなります。一般的なクリアケース、カバーは付いていませんので御承知下さい。
※総べてイタリア人モデラーの手作りによる極少数製作品です。 その為各作品の仕上がりには多少のバラツキが有ります事を御承知下さい。
※価格、在庫、納期に関しては
こちらまでメールにてお問い合わせ下さい

●FIAT 508C MM
1899年の創業まもなくからヨーロッパのレースシーンに積極的に参加していたイタリア最大の自動車メーカー、フィアット。
ミッレ・ミリアでも積極的に活動しました。
1937年に発表されたFiat508C 1100Barillaのレーシングクーペモデル508CMM。 文字通りミッレミリア出場に向けて開発されました。 当時最新の空力学的デザインのボディワークはトリノのカロッツェリアSAVIO(*サヴィオ)が手掛けました。 ノーマルの32HPから42HPに高めた1,089cc/OHV4気筒エンジンを搭載しています。
1938年のミッレミリアで名手ピエロ・タルッフィのドライブでは平均時速112Km/hで750-1,100ccクラスで優勝、総合でも16位に食い込む活躍を見せました。

(※左写真は同年のレースに出場した別ナンバーの同型車)


品番ARG055
FIAT1100 508CMM Berlinetta Savio M.M. '38 #55


*Driver: Piero Taruffi /Alfred Bosi ※総合16位,14h 28m 55s


*Front View


*Side View

●FIAT-Comirato

ヴェネツィア近郊、トレヴィーゾで若い頃からレースで活躍し後にその地でミラノのINNOCENTI社の有名なスクーター、Lambrettaの代理店も営んだドライバーのアルベルト・コミラートはその工場でStanguelliniの協力も得てフィアット1100をベースにした独自のスポーツモデルを開発していました。

1948年のミッレ・ミリアに妻のLIAと共に参戦し、16時間33分8秒で1100cc以下スポーツクラスで見事優勝、なんと総合でも2位となって名立たるメイクスを驚かせました。 徹底した軽量化の為にフロントスクリーンさえボディと一体化するなど、無駄な物を一切省いた特異なサイクルフェンダーを持つシルーロ(*イタリア語で魚雷型)ボディを持つレーシングスパイダーです。


品番ARG068
FIAT 1100 Comirato M.M. '48 #73


*Driver: Alberto Comirato / Lia Comirato Dumas ※総合2位,16h 33m 08s
*750 Sport class 1位


*Front View



●FIAT-Balestrieri / Baistrocchi:

ハムやチーズの産地として日本でも有名なレッジョ・エミリア地方のパルマでFIAT車の販売代理店を営む傍ら、FIAT500C,1100ベースのレース車両製作を手掛けるEgisto Baistrocchiは1947年に顧客であるCarlo Bragaの為に設計技師Arturo Balestrieriの手になる鋼管フレームシャシーにFIAT1100のエンジンを載せた軽量スパイダーを自らの工場で製作しました。

1948年のミッレミリアではDoctor Xの異名を持つ大学教授でもあるCarlo Bragaと製作者のBaistrocchi組で参戦し18時間55分28秒で総合29位で見事完走しました。


品番ARG071
FIAT 1100 Spider Balestrieri/Baistorocchi M.M. '48 #319


*Driver:Carlo Braga / Egisto Baistrocchi
※18h 55m 28s 総合29位 *1100Sportクラス13位


*Front View


●FIAT 1400 Touring-Abarth

戦後間もなく実業家ピエロ・デュジオによってトリノに設立されたチシタリア(*Cisitalia)の技術・レーシングチーム監督であったカルロ・アバルトは、財政難によりイタリアでの事業を精算したCisitaliaから1948年にチシタリアの車両とチームスタッフを引き継いで自らの会社Abart&Co.を設立しました。 直に自らの理想に向かって活動を開始したアバルトは先ずは市販フィアット車両をベースとしたレースチューニングを顧客の求めに応じて進めて行きました。 ミラノの老舗カロッツェリア・トゥーリングが得意とする特許工法・スーパーレッジェーラによって軽量鋼管フレームにアルミ製ボディパネルで架装されたこのフィアット1400も車重僅か860Kgに仕上げられた、アバルトの手になる特別なチューニング・フィアットの一台です。
1952年のミッレ・ミリアでは総合61位、クラス4位で完走しています。

(※左写真は1954年のMille Migliaに出場した同型車)


品番ARG063
Fiat 1400 Touring Abarth M.M. '52 #335


*Driver:Ovidio Capelli/Orlando Gerli
※15h 21m 32s *総合61位 *1500 GT Class 4位


*Front View


*Side View

●STANGUELLINI:
1897年イタリア、モデナに設立されたStanguellini(スタンゲリーニ)。最初は楽器商として成功し、後にフィアット自動車のモデナ総販売代理店として、又優れたチューニングカーメーカーとしては戦後のミッレミリアで数多くのドライバー達にフィアットベースの小排気量レーシングモデルを提供し数々の勝利をもたらしたことで一躍有名になりました。

チューブラーフレームにアルミボディを架装したこの車は1951年のミレミリアでムッソリーニのお抱えドライバーを勤めたローマのGiuseppe Rossiのドライブで見事総合13位に入賞しています。





品番ARG007
Fiat1100 Stanguellini Tubolare Spider M.Miglia '51 #257





*Driver: Giuseppe Rossi/ D.Fizialetti
※14h 10m 09s *
総合13位,1100 Sport Class 4位


*Front View


*Side View


同じくFiat 1100エンジンをベースにスタンゲリーニのチューニングによるBialbero(*Twin Cam)ヘッドエンジンを搭載したレーシングスパイダーです。

1953年のミッレミリアでは Brescia -Roma 7h 10m 48sをマークして1100ccスポーツクラスで6位付けていましたがリタイアしました。

(※左写真は1953年のMille Miglia、ブレシアの出発シーンです)



品番ARG014
Fiat 1100 Stanguellini Bialbero M.M '53 #350


*Driver: Luigi Devani / Peletti  ※Retired


*Front View


*Side View


こちらはFIATの名エンジニア、ダンテ・ジアコーザの設計によるFiat 500Topolinoエンジンをベースに排気量を750ccに拡大してスタンゲリーニの設計のBialbero(*Twin Cam)ヘッドエンジンを搭載した750Spiderです。

1956年のミッレミリアは既に急速な技術革新により大手メイスクの強力なマシンによる純然たるスピードレースに変ぼうしていました。 実績のあるジェントマン・ドライバーのGiorgio Cecchiniのこのマシンもハイスピード化した大手メイクス中心のレースでは旧式であることは否めず残念ながらリタイアしました。ミッレ・ミリアが戦後の復興期から本格的なモータースポーツレースへと換わった事をはっきりと示した時代の手作り小排気量マシンです。



品番ARG090
Fiat 750 Stanguellini Bialbero M.M '56 #211


*Driver: Giorgio Cecchini  ※Retired


*Front View


*Side View

●OSCA:
Maserati兄弟が自らの名を冠した自動車メーカーMaseratiを実業家のORSI一族に売却・退社後、1947年故郷ボローニャに戻って再びその原点であるレーシングモデル造りに取り組んだOSCA(*Officine Specializzate Costruzioni Automobili-Fratelli Maserati SpA=マセラティ兄弟特殊車両製造株式会社の頭文字)。ミレミリアでは750〜1,500ccクラスを中心とする小排気量のカテゴリーで活躍、数多くのクラス優勝を飾りました。

1957年のミッレミリアに出場したOSCA950 Sport Spiderです。
マゼラティ兄弟の良き理解者でもあったOSCA使いの名ドライバー、ジュリオ・カビアンカのドライブで総合26位、950cc以下スポーツカークラスで優勝しました。

品番ARG042
OSCA 950 Sport Spider M.Miglia '57 #325



*Driver: Giulio Cabianca ※総合26位,12h 51m 46s *Class Winner


*Front View


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●LANCIA Aprilia - Pininfarina:

1936年、Lanciaが発表した革新的ニューモデルアプリリアはランチア伝統の1,351cc狭角V4エンジンから47HPを発生し最高速度125Km/hをマークする性能を誇りました。 市販モデルも当時のジェントルマンドライバー達によって多数ミッレミリアに出場していますが、その優れたシャシー性能を生かして様々なレーシングモデルに仕立てられています。 トリノを代表するカロッツェリアピニンファリーナが仕立てたこのクーペは当時のエアロダイナミクス思想を反映した独特の滑らかな車体でザインが特徴的です。1938年のイタリアSport National国内選手権では1,500cc以下クラスで優勝しました。 

1938年のミレミリアでは総合26位、1100-1500cc Sport Nationalクラスで2位となっています。


品番AR070
LANCIA APRILIA Pininfarina M.M. '38 #72


*Driver:Aldo Marazza / Alfiero Valarro 総合26位, 15h21m46s
*1100- 1500Sport Nationalクラス2位


*Front View


*Side View

●NARDI :
現在は自動車用ステアリングの専業メーカーとして有名なイタリア、NARDIが製作したレーシングスパーダー8C1500です。
1907年、ボローニャに生まれたEnrico Nardiは若くしてドライバー、エンジニアとして頭角を現し、戦後すぐにEnzo Ferrariに協力してフェラーリ初のモデル815の開発、エンジンチューニングにも携わりました。1947年に実業家Renato Daneseと出会って自らの会社を興し当初はエンジン、マフラー開発など車に関わるエンジニアリング全般を手掛け、顧客の求めでFiatやLancia、Alfa Romeoエンジンをチューニングしてオリジナル設計の鋼管シャシーを開発しレーシングモデル中心に車両製作まで手掛けていました。1952年のMille MigliaにはFerrari に協力して開発した直列8気筒1500ccエンジンを搭載した独自のスパイダーモデルをIlfo Minzoniに提供し参戦しました。


品番ARG086
NARDI 8C1500 M.M. '52 #540


*Driver: Ilfo Minzoni / Buggiani ※Retired


*Front View


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